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リアルSNSからリアルChatGPTへ ~ 訪問看護師というインターフェース ~

2025年、私は「リアルSNS」という造語を作りました。

 

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、人と人をつなぐ仕組みです。

 

訪問看護師も、それに似た役割を持っているのではないかと考えたのです。

 

利用者さん同士を直接つなぐことはできません。しかし、訪問看護師を介して、

 

「同じような悩みを抱えている方がいましたよ」

 

「こんな工夫をされている方がいましたよ」

 

「こうやって生活を続けている方もいますよ」

 

と伝えることはできます。

 

地域で暮らす利用者さんは、同じ地域で暮らす他の利用者さんのことを知りません。

 

どのように困り、どのように向き合い、どのように暮らしているのか。

 

訪問看護師は、その経験や知恵を匿名性を守りながら届けることができます。

 

私は当時、その仕組みを「リアルSNS」と呼びました。

 

Googleで調べれば情報は出てきます。

 

けれど、そこにあるのは一般論です。

 

訪問看護師が持っているのは、地域生活者のリアルな経験です。

 

同じ地域で暮らし、同じような悩みを抱えながら生活している人たちの工夫や失敗、そして乗り越えてきた過程です。

 

それは検索エンジンでは見つけられない情報なのかもしれません。

 

最近、私は別の視点を持つようになりました。

 

それはAIです。

 

私は日頃からChatGPTを活用しています。

 

ChatGPTの良さは、答えを教えてくれることではありません。

 

対話を通じて、自分の考えを整理してくれることです。

 

何かに悩んでいる時、漠然とした考えを言葉にしていく。

 

すると、自分の中にあった答えに気づくことがあります。

 

ヒントやきっかけをもらいながら、自分自身と対話している感覚です。

 

訪問看護の現場でも、似たような場面があります。

 

利用者さんから相談を受ける時、私は答えを持っているわけではありません。

 

「施設に入った方が良いでしょうか」

 

「このまま家で暮らせるでしょうか」

 

「家族に迷惑をかけていないでしょうか」

 

そんな問いに対して、正解を示せることは多くありません。

 

だから私は一緒に考えます。

 

話を整理し、その人が大切にしていることを探し、その人自身の答えに気づくお手伝いをします。

 

そこで気づいたのです。

 

私がChatGPTに価値を感じる理由と、訪問看護で大切にしている関わり方は、どこか似ているのではないかと。

 

私は今、こう考えています。

 

リアルSNSとは、地域生活者の集合知に触れる仕組みである。

 

リアルChatGPTとは、その集合知を、その人に合う形で整理し、気づきにつなげる仕組みである。

 

訪問看護師は、その二つを担う「集合知の翻訳者」なのかもしれない。

 

訪問看護師は、利用者さんから学び続ける仕事です。

 

訪問に行けば行くほど、私はバージョンアップしていきます。

 

それは研修を受けたからでも、本を読んだからでもありません。

 

利用者さん一人ひとりの人生から学ばせていただいているからです。

 

私が持っている知識や経験の多くは、教科書の中だけではなく、地域で暮らす人たちの生活の中から教えていただいたものです。

 

訪問看護師は利用者さんを支援しているようで、実は利用者さんによって育てられているのかもしれません。

 

そう考えると、私は今日も地域というネットワークの中で学び続ける、一人の「集合知の翻訳者」なのだと思います。

 

 

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訪問看護師を介して地域生活者の経験や知恵に触れる「リアルSNS」という考え方について書いたコラムです。

 

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