「最近、着替えなくなったんです」
「お風呂に入らなくなってしまって」
「爪も伸びっぱなしで…」
在宅療養では、このようなご相談をいただくことがあります。
整容とは、着替えや入浴、洗顔、整髪、爪切りなど、自分の身だしなみを整えることです。
もちろん、整容そのものも大切です。
しかし訪問看護では、「どうやって整容するか」だけではなく、「なぜ整容しなくなったのか」を考えることがあります。
整容に関する困りごとは、訪問介護やデイサービスなどでも対応できる場合があります。
そのため、
「着替えを手伝う」
「お風呂に入れる」
「爪を切る」
ことが目的になりやすい場面があります。
もちろん、それも大切な支援です。
ただ、私たちはその一歩手前にある理由にも目を向けています。
同じ「着替えなくなった」という状態でも、理由は様々です。
肩や腰の痛み。
筋力低下。
息切れ。
着替えること自体が負担になっている場合があります。
服を選ぶことが難しくなった。
着替える手順が分からなくなった。
着替える必要性が理解しにくくなった。
認知症による変化が影響していることもあります。
誰にも会わない。
外出する機会がない。
楽しみが減っている。
すると、整容する理由そのものが薄くなってしまうことがあります。
お風呂に入らなくなった。
爪を切らなくなった。
これらも単なる整容の問題ではないことがあります。
転倒への不安。
身体機能の低下。
認知機能の変化。
気持ちの落ち込み。
生活環境の変化。
様々な要因が重なっていることがあります。
私たちは、
「お風呂に入れてあげる」
「爪を切ってあげる」
だけではなく、
「なぜそうなったのか」
着替えなくなった。
お風呂に入らなくなった。
爪を切らなくなった。
その変化の背景には、本人も言葉にできない困りごとが隠れていることがあります。
訪問看護では、整容そのものだけでなく、その人の生活全体を見ながら支援を考えていきます。
看取りが近づく時間は、不安だけでなく、その方らしい時間を大切にする時間でもあります。さんふらわぁ訪問看護リハビリステーションでは、ご本人とご家族の思いに寄り添いながら、在宅療養を支えています。