なぜ整容しなくなったのか

「最近、着替えなくなったんです」

 

「お風呂に入らなくなってしまって」

 

「爪も伸びっぱなしで…」

 

在宅療養では、このようなご相談をいただくことがあります。

 

整容とは、着替えや入浴、洗顔、整髪、爪切りなど、自分の身だしなみを整えることです。

 

もちろん、整容そのものも大切です。

 

しかし訪問看護では、「どうやって整容するか」だけではなく、「なぜ整容しなくなったのか」を考えることがあります。

 


整容が目的になってしまうことがある

整容に関する困りごとは、訪問介護やデイサービスなどでも対応できる場合があります。

 

そのため、

 

「着替えを手伝う」

 

「お風呂に入れる」

 

「爪を切る」

 

ことが目的になりやすい場面があります。

 

もちろん、それも大切な支援です。

 

ただ、私たちはその一歩手前にある理由にも目を向けています。

 

着替えなくなった理由は人それぞれ

同じ「着替えなくなった」という状態でも、理由は様々です。

 

■身体が思うように動かない

肩や腰の痛み。

 

筋力低下。

 

息切れ。

 

着替えること自体が負担になっている場合があります。

 

■認知症による影響

服を選ぶことが難しくなった。

 

着替える手順が分からなくなった。

 

着替える必要性が理解しにくくなった。

 

認知症による変化が影響していることもあります。

 

■気力や意欲の低下

誰にも会わない。

 

外出する機会がない。

 

楽しみが減っている。

 

すると、整容する理由そのものが薄くなってしまうことがあります。

 

お風呂や爪切りも同じです

お風呂に入らなくなった。

 

爪を切らなくなった。

 

これらも単なる整容の問題ではないことがあります。

 

転倒への不安。

 

身体機能の低下。

 

認知機能の変化。

 

気持ちの落ち込み。

 

生活環境の変化。

 

様々な要因が重なっていることがあります。

 

問看護が見ているのは生活の変化です

私たちは、

 

「お風呂に入れてあげる」

 

「爪を切ってあげる」

 

だけではなく、

 

「なぜそうなったのか」

 

整容の問題ではなく、生活からのメッセージかもしれません

着替えなくなった。

 

お風呂に入らなくなった。

 

爪を切らなくなった。

 

その変化の背景には、本人も言葉にできない困りごとが隠れていることがあります。

 

訪問看護では、整容そのものだけでなく、その人の生活全体を見ながら支援を考えていきます。

 

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