リハビリより、レモンティーだった

入院中のリハビリは、「退院」という目標があることで取り組みやすいことがあります。

 

しかし在宅療養では、

 

「生活を維持する」

 

ことが目的になるため、リハビリへの意欲を保つことが難しい場面があります。

 

今回の利用者さんも、ADL低下が進み、ベッド上で過ごす時間が増えていました。

 

ご家族からケアマネジャーへ相談があり、リハビリ介入の依頼となりました。

 

ですが、実際には、こちらが考えるようにはリハビリをしてくれませんでした。

 


「歩きましょう」では続かなかった

当初は、

 

・歩行練習

・立ち上がり訓練

・身体を動かす声かけ

 

などを行っていました。

 

ですが、

 

「今日はいいよ」

「しんどい」

「別に困ってない」

 

と、なかなか継続に繋がりませんでした。

 

もちろん、身体機能を考えれば、動く必要性はあります。

 

ですが、その“必要性”だけでは、人はなかなか動けないことがあります。

 

特に在宅療養では、

 

「頑張って良くなる」

 

より、

 

「今の生活を続ける」

 

がテーマになることも少なくありません。

 

そのため、“リハビリを頑張る意味”を感じにくいことがあります。

 

管理者が考えた方法

そこで、管理者がご家族へお聞きしたのは、

 

「好きな飲み物は何ですか?」

 

ということでした。

 

返ってきた答えは、

 

「レモンティーが好きです」

 

でした。

 

そこで、ご家族へ、

 

「ベッド周囲に、さりげなくレモンティーを置いてみてください」

 

と提案しました。

 

すると、その読みは的中しました。

 

自然と水分摂取量が増え、さらに紅茶の利尿作用もあり、トイレへ行く回数が増えていったのです。

 

結果として、

 

“リハビリをする”

 

ではなく、

 

“生活の中で、自分から歩く”

 

ことが増えていきました。

 

人は「生活」のためには動けることがある

この時に感じたのは、

 

人は、

 

「リハビリだから」

 

では動けなくても、

 

「生活のため」

 

なら自然と動けることがある、ということでした。

 

もちろん、運動療法や筋力訓練は大切です。

 

ですが在宅療養では、

 

・好きなもの

・習慣

・生活の流れ

・その人らしさ

 

の方が、身体を動かす力になることがあります。

 

生活の中に、リハビリを戻していく

在宅療養では、

 

「リハビリを頑張ってもらう」

 

だけでは続かないことがあります。

 

だからこそ、

 

「どうしたら、その人が自然に身体を使う生活になるか」

 

を考えることが大切なのかもしれません。

 

それは、

 

訓練を生活へ近づける、

 

というより、

 

“生活そのものをリハビリに変えていく”

 

という関わりなのだと思います。

 

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在宅療養のお困りごと

 

在宅療養では、「運動が必要だから動く」とは限りません。
その人の生活や習慣の中にこそ、身体を動かすきっかけがあることを、現場で教えていただいた出来事でした。