臨床の看護師になるために「看護学生時代に何をどのように学習したら良いのか」をお伝えしていきます。学習した知識が看護学実習や臨床にどのように繋がっていくのかが分かると学習しやすくなると思いますので筆者の実体験を盛り込みながらお伝えしていければと思います。
昨今、人手不足や労働環境の変化により看護師業務がより業務(タスク)化してきているように感じます。入院期間の短期化もあり患者さんと関わる時間が減少し臨床で身につける「看護の心」を育む機会もまた減少してきていると言えます。
臨床に出てから「看護の心」が育まれにくい実情を知りました。これは今後「看護の心」の重要性を教育する機会や育む機会がますます減少していくことを意味するため「看護の心」を育てたい看護師としてはとても危惧しています。
看護師として臨床に出ると色んな経験ができます。そのため看護師一人一人の価値観もまた様々です。色んな出会いにより「看護観」は成長していくものです。診療科や就業先や病期(急性期・慢性期・回復期 等)によってもスタンスやアプローチこそ異なれど看護の基本は同じです。
ナイチンゲール「看護覚え書」に ちなんで「看護学習覚え書」と命名。学習のコツではなく「看護学習の本質」が伝わると嬉しいです。臨床看護師になってからも何かしらの礎(いしずえ)になる事を切に願っています。
ブログ「看護は誰でもできる?!」より
看護業務は看護師の業務ですが「看護」は資格に関係なく老若男女だれでも行う事ができます。例えば仕事が終わり、クタクタの状態で帰宅、娘が疲労を察して「ママ、大丈夫?」と肩たたきしてくれる事も立派な看護だと思います。看護の「看」と言う漢字は「手」と「目」で構成されています。注射や傷の手当てだけが看護ではありません。人を気遣う「思い遣り」こそ看護の本質だと考えています。
看護師の業務は『保健師助産師看護師法(保助看法)』に定められている通り「診療の補助」と「療養上の世話」になりますが【看護師の業務】と【看護】はイコールではないことを覚えておいてください。臨床に出て「あれ?これって看護?」と感じたらこのことを思い出して頂けると幸いです。
歴史的に見ても看護学校では病棟看護師になる事を前提に学習を進める流れがあります。昨今では病院以外の就業場所が増えています。2022年のデータによると働く職場は「一般病棟」が55.8%と最も多く、次いで、「外来・透析」15.7%、「集中治療室」4.6%、「手術室」4.6%、「訪問看護」3.2%、「救急部門」2.7%、「介護施設」1.7%と続いています。
つまり看護教育の出口は「病棟看護師」ありきの教育が基本であるという事です。一般人はTVドラマの影響もあり「看護師=病棟看護師」のイメージが強いのではないでしょうか。 しかしながら2022年のデータによると約半数は一般病棟ではないと言うことになります。それだけ選択肢が広がっていると考えられます。病棟ありきではない…「看護師=病棟看護師」ではなくなりつつあると言っても過言ではないことを覚えておいて下さい。
病棟勤務している時は全く意識できていなかった事ですが地域・在宅に携わるようになり気付いた事です。看護師も仕事が終わり病院から一歩外に出ると地域生活者に戻ります。当たり前の事ですが、その当たり前が当たり前過ぎて意識できないように感じています。
看護師になる前は地域住人として地域で生活しているので「地域生活者」が軸になっています。あまりにも当たり前の事なので自分自身が地域生活者であることは意識されていないのではないでしょうか。言われると意識できる程度です。
同様に看護師として病院に入ると「医療関係者」が軸になりますがこれも当たり前の事です。しかしながら本当は「地域生活者でもあり医療関係者でもある」のですが病院に一歩入ると職業人として「医療関係者」に切り替わると思います。
検査入院や手術予定で入院される患者もいますが入院される患者には「疾患名(疑い含む)」がついています。患者は「地域生活者でもあり患者でもある」のですがこの時は「患者」となります。つまり「看護師」と「患者」の関係になります。
文章を書いている筆者ですら当たり前のことすぎて何を書いているのか分からなくなる位です。言いたいことは「看護師」と「患者」の関係でもありますが、お互いが「地域生活者」であると言うことです。たまたま接点が「疾患」で、出会った場所が「病院」であると言うことです。
もう既にお気付きだと思いますが「地域生活ありきの病院」と言うことです。こんな当たり前のことが臨床に出ると思い出せなくなります。信じられないかも知れませんが頭の片隅ではなく看護師の軸に入れ込んでおいて下さい。
「地域で生まれ地域で亡くなる」という言葉は、生まれ育った地域のつながりの中で人生を全うするという考え方を指します。これは、従来の三世代同居や地域コミュニティの強いつながりがあった時代の特徴と言えます。しかし、現代では単独世帯の増加や生活環境の変化により、この考え方が難しくなってきています。
三世代同居の時代(地域で生まれ、地域でなくなる社会)は、子ども・親・祖父母が同じ家に暮らす三世代同居が一般的でした。近隣住民との助け合い(互助)があり、育児や介護の負担を分担できました。また、地域のコミュニティ(自治会、町内会、寺社の活動など)が活発で、人生の節目に地域の関与がありました。地域の支援を受けながら自宅での看取りが普通に行われていました。
現代の生活環境の変化により、核家族化や単身世帯が増え、一人暮らしの高齢者も増えています。都市部への人口集中により、故郷を離れて暮らす人が増えています。その結果、地域コミュニティが弱まり、近隣との関係が希薄化しています。看取りの場が病院や施設に移行し、自宅で亡くなる人は減少しています。
「地域で生まれ、地域で亡くなる」を今後どう考えるのか?現在の社会では、単身世帯や核家族化が進むなかで、いかに地域の支え合いを再構築するかが課題になっています。
例えば、地域包括ケアシステムを強化し医療・看護・介護が連携する・コミュニティを活性化(町内会、サロン活動、見守り支援など)させる・ICT(オンライン診療、見守りシステム)を活用していく 等。
昔のような三世代同居は難しくても「地域で支え合いながら、その人らしく最期まで生きる」仕組みをつくることが重要です。あなたの考える「地域で生まれ、地域でなくなる社会」とはどんなものでしょうか?
ブログ「生活の場をグラフ化してみた」より
「生活の場をグラフ化してみた」は当事業所の完全オリジナルであり医学的にも根拠はありませんので気になる方は読まずに飛ばして下さい。XY軸に基づいて「病院」「緩和ケア」「施設」「地域・在宅」の4つの分野にざっくりと分けてざっくりと簡潔に説明します(ブログにて画像を御覧いただけます)。これら4つの分野は、患者さんや利用者さんの状況や希望に応じて選択され、組み合わせることができます。それぞれの分野が、患者さんやご家族のニーズに応じて異なる役割を果たします。もちろん重なり合う部分もありますので柔軟に捉えて下さると嬉しく思います。
ブログ「MBTIを活用してなりたい看護師になろう」より
MBTI(Myers–Briggs Type Indicator、マイヤーズ=ブリッグス・タイプ指標)は、個人がどう世界を認識し、物事への決定を下すかについての心理学的な選好を示すことを目的とした、内観的な自己申告型診断テストです。まずは自分がどのような性質であるのかを自覚できると「やりがい」や「モチベーション」を感じる「(所属)科」を見つけるヒントが得られるかと思います。自分がどのような職種に適しているのか一度、調べてみると良いのではと思います。
筆者は「無料性格診断テスト | 16Personalities」にて診断テストを行いました。
自分自身の脳の特性を知ることで今後の自分探しに役立つかも知れません。
ブログ「利き脳(右脳左脳)診断」より
脳には特性があります
右脳:直感的
左脳:論理的
「インプット」と「アウトプット」で それぞれ使う脳が別だったのです。自分の脳の特性を理解する事で向き不向き等が見えてきます。診断はたったの1分。ご興味ある方はチェックしてみて下さい。一般的には極端な右脳人間・左脳人間に分かれる事は無いとされています。右脳と左脳のどちらがより多く使われているかの違いです。そのバランスで特色…つまり「脳力」が発揮され「能力」に繋がっていくのです。
習うより慣れよとは「人や本から学ぶよりも自身で経験した方が身につく」という意味ですが…論理的にインプットする右脳inの人にはあまり当てはまりません。右脳inの人はマニュアルに沿った方が良いとも考えられます。逆に左脳inの人に論理的に伝えても遠回りとも言えます。
「利き脳診断」を基にした当事業所のオリジナルの見解「利き脳(右脳左脳)~脳のねじれ国会?~」をブログに投稿していますので御了承の上で御拝読頂けますと幸いです。
ブログ「看護クリニカルラダーの問題点」より
多くの医療機関で導入されている看護クリニカルラダーは、看護師がそのキャリアを進めるために必要なスキルや経験の段階を示し、それぞれの段階で期待される役割や責任を定義します。看護師がキャリアを積み重ね、自己成長やスキルの向上を達成するためのガイドとして機能します。
看護クリニカルラダーの問題点とは? 組織や施設によって異なる場合がありますが、一般的な問題点には次のようなものがあります( 詳細説明はブログを御覧ください)。
①単一のキャリアパスの制約
②スキルや経験の多様性の認識不足
③進路の柔軟性の不足
④評価の偏り
環境や個々による成長の機会も異なります。つまり標準化された看護クリニカルラダーに合わない場合もあります。是非、覚えておいて欲しい事は「看護クリニカルラダーはあくまで指標の一つである」という事です。可視化されにくく看護記録に残らない目に見えない成長は必ずありますので看護クリニカルラダーに引っ張られ過ぎないように注意して下さい。
日本の教育は、知識を正確に覚え、正解を出すことが重視される傾向があります。特に高校や大学入試では「一発勝負」の試験が重要視され、間違いを許さない環境が形成されています。
日本の学校では、テストで「間違えた部分」に注目し、減点方式で評価されることが一般的です。これにより、「間違い=悪いこと」という意識が強くなり、挑戦よりもミスを避けることが優先されがちです。
集団の調和を大切にする教育が行われ、個人が目立ちすぎたり、失敗して迷惑をかけたりすることを避けるように指導されることが多いです。このため、失敗が「周囲に迷惑をかけるもの」として捉えられやすくなります。
教育だけでなく、日本社会全体にも「失敗が許されにくい」要因があります。かつての日本では、一度入社すると定年まで働く終身雇用が一般的でした。そのため、新卒での就職が「人生を左右する大きな決断」となり、失敗できないプレッシャーが大きくなりました。
また、日本は「恥の文化」と言われ、他人からの評価を気にする傾向が強いです。失敗すると「能力がない」「迷惑をかけた」と考えがちで、周囲の目を気にするあまり挑戦しにくくなります。
成功した人の「努力」や「完璧さ」が強調され、失敗や試行錯誤のプロセスはあまり語られません。そのため、「成功する人は失敗しない」という誤解が生まれやすくなります。
最近では、スタートアップ文化の広がりや「失敗から学ぶ」という考え方を重視する動きも出てきています。特に、海外の影響を受けた企業や教育機関では、「失敗=学びの機会」として捉える風潮が広まりつつあります。
しかし、まだ社会全体としては「失敗を恐れる文化」が根強く、教育の現場や企業の体質が大きく変わるには時間がかかるかもしれません。
日本における「失敗が許されない」風潮は、教育システム、社会文化、職場環境などが相互に影響し合いながら形成されてきました。ただし、近年は少しずつ変化の兆しも見られます。今後、教育や企業のあり方が変われば「失敗=成長のチャンス」と考えられる社会にシフトしていく可能性が残されています。
筆者の経験と個人的な見解ですがポイントは「なりたい看護師」より「できる看護師」を目標にする方が良いと言うことです。好きこそものの上手なれ!と言われていますが「やりたい(好きな)事」と「できる事」は必ずしもイコールとは限らないと言うことです。
「やりたいことに挑戦する」ことも大切ですが「得意なことを磨く」という方法もあります。自分自身がモチベーションを維持するポイントを探しましょう。継続は力なり!と言われる通り「長く続けられるかを見極める」ことがポイントになります。
病院は診療科や対象患者像、機能ごとに分けられた病棟で構成されています。各病棟の病床は、医療法第7条2項によって「精神病床」「感染症病床」「結核病床」「療養病床」「一般病床」の5種類に分類されています。
医療法上の区分に加え、病床はその機能、すなわち「どの状態の患者を受け入れるか」という観点でも分けることができます。発症後の期間は大きく「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」に分類されます。
己の特性・性格・資質により病床の区分・機能には向き不向きが存在しています。「なりたい看護師」を目指して挫折するより「できる看護師」を磨くことが結果的には「なりたい看護師」の近道になるかも知れません。
ちなみに筆者は病棟看護師としての資質は残念ながら持ち合わせていないようですが訪問看護師として臨床で活躍できていると自負しています。
病棟実習は緊張されるのではないかと思います。筆者自身も1番最初の基礎看護学実習1はとても印象に残っています。先輩や既に実習病棟を経験したクラスメートから実習先の病棟や指導者や病棟看護師の噂を聞いたりすることもあるかと思います。でもそれはあくまで他者評価ですので噂はあまり深刻に受け止めないで下さい。
看護学校を卒業して臨床の看護師になったら、数名の患者さんを担当する事になります。看護学生の病棟実習の時のように、一人の患者さんとだけ向き合うことはなくなります。看護学生の時は気付きにくいのですが「病棟実習は特別な時間」と言うことです。職業人の看護師としてではなく無資格の学生として患者さんと関われるのです。
筆者が看護学生の時は全く気付かなかったことは他にもあります。「病棟実習は臨床の模擬体験」であることです。無事に実習期間が終わることだけを願っていたことは色んなチャンスを逃していたのではと思います。模擬体験を通じて自分自身の特性を知ることもできます。
病棟実習は①基礎Ⅰ実習・②基礎Ⅱ実習・③領域実習・④統合実習に分けられます。③の領域実習では更に成人看護学実習Ⅰ・Ⅱ 、高齢者看護学実習Ⅰ・Ⅱ 、小児看護学実習、母性看護学実習、精神看護学実習、地域・在宅看護学実習に分けられ、④の統合実習では更に統合実習Ⅰ、統合実習Ⅱに分けられます。
それぞれの実習先で得手不得手や興味ある分野等も知り得るかも知れません。このことは卒業後、どの分野や病期に就業すると良いのかを模擬体験を通じて学習することができます。もしかすると一生勤めることのない分野を経験することができるかも知れません。筆者が言いたいことは病棟実習を看護学生の学習ノルマで終わらせるのは勿体ないと言うことですので覚えておいて下さい。
病棟に行ったら見ておいて欲しいのが病棟看護師の様子です。「えっ?」と思われると思いますがイキイキ働いているか?元気に働いているか?等と自分自身が実際にその病棟で働いたとするとどのような働き方になるだろうか?と言う部分を感じて欲しいのです。「絶対に無理そう」と思うのであれば卒後直ぐにはその部分は避けた方が良いかも知れません。このことは失敗しない分野選びとして有効だと考えています。
看護師国家試験の範囲は膨大です。やみくもに学習するのは至難の業。看護師国家試験に合格しなければ臨床にさえ出られません。臨床に出てから専門分野を学習していけば良いと思いますので看護師国家試験に照準を合わせます。
看護師国家試験の傾向と対策を知るためには過去問題を解くことが近道です。一日でも早く取り組むことをお勧めします。
1日1問で年間365問、1日10問で年間3,650問です。過去問は全部で4,000問以上あります。状況設定問題は1問解くのに時間がかかります。また、苦手な問題のやり直し等を考えて無理のないように計画的に取り組むと良いかと思います。
看護学校の授業を受ける前に授業内容の過去問を解いておくと授業内容が頭に残りやすいです。国語の問題を解くときに設問を先に読み その後に 本文を読む方が効率的なテクニックと同様です。
※書籍を看護学生1年目のうちから購入すると受験する年の過去2〜3年分が掲載されないことになりますので注意して下さい
手軽に手頃に学習するにはスマホアプリが便利です。空いた時間に1問、待ち時間に1問 等 取り組むことができます。人気ランキング上位のアプリをご紹介します。
看護師国家試験対策(アプリ)
看護roo!国試
19年分の問題約4800問を収録
株式会社クイック
看護クエスチョン・バンク
16年分4000問超の過去問題集!
MEDIC MEDIA CO.,LTD
先ず最初に書籍に関する説明です。注意点は看護師国家試験の過去問をベースに作られていますので看護学生1年生の時に購入すると看護師国家試験を受験する頃にはバージョンが新しい書籍が発行されていますので気を付けて下さい。看護師国家試験の受験範囲が大幅に変わる事は考えにくいため1年目から書籍を購入して受験前にアプリ等で最新の過去問を解く方法もあります。
・『なぜ?どうして?』は会話形式でマンガのようにサクサクと読めます。ストーリーは過去10年分の国試の出題内容をもとにしてつくられています。看護学生のギモンに答えながら展開していくストーリーなので、自然と「なんでそうなるのか」という根拠を理解しながら学習できます。
・『クエスチョン・バンク(QB)』は看護師国家試験の過去問題集です。
・『レビューブック(RB)』は看護師国家試験の参考書です。
とにかくお勧めしたいのは『なぜ?どうして?』を読む!です。理由は学校の授業や過去問から入ると看護学が勉強になる傾向があるためです。
看護師国家試験に合格すればそれでもよいのですが看護学実習や臨床に繋がる学習を体験しやすいのが『なぜ?どうして?』だからです。学校の図書室にもあるかと思います。受験を終えた上級生から譲ってもらったり、今ならネットで古本を購入する方法もあります(※バージョンは古い)。
筆者は看護学生1年生から『なせ?どうして?』を読んで国家試験の過去問題集(クエスチョン・バンク(QB)ではない)を解いて授業を受けていました。周囲ではレビューブック(RB)を使う人が多かったですが教科書で学習しました。
次に過去問題集を解く時には『状況設定問題』から入ると理解が深めやすいと思います。理由は問題から入ると「問題を解く」事が目的になるからです。状況設定問題は「状況から考える」力が付きます。最初から問題は解けなくても考えようとする脳力開発ができると思っています。
状況設定問題の注意点はズバリ「国家試験対策」と言う事です。状況設定問題の正解が必ずしも臨床の正解になるとは限らないことを覚えておいて下さい。解答は1つの選択肢です。私ならこうするのに!が臨床では役に立つかも知れません。
看護学生さんの王道の国試対策は
①『クエスチョン・バンク(QB)』を解いて
②『レビューブック(RB)』にまとめる
個人的にお勧めの学習方法は
①『なぜ?どうして?』を読んで
②『クエスチョン・バンク(QB)』を解いて
③『看護学校の授業』で理解を深めて
④『クエスチョン・バンク(QB)』を解いて
⑤『レビューブック(RB)』にまとめる
『なぜ?どうして?』を使った看護師国家試験対策が向いている学生さんのタイプとは?
・国試は全然解けないし、やる気もない
・苦手な科目もあるし、勉強したくない
・過去問は解けるけど、テストや模試だと点数が取れない
上の3タイプのどれかに当てはまった学生さんにぜひ試してほしい学習方法とは?
①『なぜ?どうして?』を読んで
②『クエスチョン・バンク(QB)』を解いて
③『レビューブック(RB)』にまとめる
※解説は下の記事(とくにpart2)を参照下さい
【連載:国試対策にもバッチリ!】
なぜどうしてシリーズ
Part1
Part2
Part3
Part4
病院実習では「看護過程の展開」がメインになると思います。聞き慣れず見慣れないものの1つに「関連図」というものがあります。対象者の生活状況や生活習慣、病状発症に至った流れ、どのような看護介入が必要か等を図式化していきます。
看護師が看護業務を実施するにあたり、治療や健康促進するに当たり何が課題となるのか「健康問題」を先ず見つけることになりますが上述した「関連図」がとても有用になります。臨床では関連図を描かなくても頭の中でイメージできている看護師もいることでしょう。
健康問題が見つかれば、看護計画を立案して看護介入していくことになります。対象者のことをより理解していると(生活レベルまで落とし込む)介入方法も変わってきます。「医師は病気を診て病気を治す、看護師は人を看て人を治す」と言われることがある通り、どれだけ対象者のことを理解できているかで看護の質が違ってきます。
臨床に出ると看護学生の頃に大切にしてきた看護過程より、病棟業務に眼が向くため看護学生時代にこそ看護過程を学んで欲しいです。
そして最後に最も大切なことですが、関連図を描くことや健康問題を見つけることや看護計画を立案することより健康問題をクリアした先に何があるのか?です。
関連図・看護計画を記録することに終始しないように頭の片隅に置いて下さると幸いです。
書店に行くと関連図、看護過程、看護計画等の書籍が多く発行されています。自身が学習しやすい書籍が良いと思います。個人的にメディックメディアの「看護がみえる」シリーズがよくまとまっていると感じます。「病気がみえる」シリーズと併せて、臨床に出てからも使えると思います。
病棟実習に行く前に、上述の項目「看護学生の座学の進め方」にて紹介している「なぜ?どうして?」の実習科の書籍を一読しておくことをお勧めします。少しでも実習に対するイメージがつきますことを切に願っています。
準備中
「脳は主語を理解できない」という考え方は、主に自己暗示やポジティブシンキングの文脈で使われる表現です。これは、脳が「私」や「あなた」といった主語の区別をせず、言葉や思考の内容そのものに反応するという意味を持ちます。
■具体的な例
たとえば、以下のような言葉を考えてみます。
この理論によれば、脳は「私」や「あなた」という主語の区別をせず、「ダメだ」という内容にフォーカスしてしまいます。そのため、他人に対して否定的な言葉を使っても、脳はそれを「自分ごと」として捉え、無意識に自己評価を下げる可能性があると言われています。
■実践的な活用
この考えを前提にすると、ポジティブな言葉を使うことが大切になります。例えば、
こうした言葉を使うことで、脳が前向きな内容に反応し、ポジティブな自己イメージを持ちやすくなるという考え方です。
■科学的な裏付けは?
厳密に言えば、脳が「主語を理解できない」わけではなく、言葉の内容によって神経活動が変化するということです。脳のミラーニューロンや**自己関連処理(self-referential processing)**の研究からも、他者に対する言葉が自分自身の感情や行動に影響を与えることが示唆されています。
つまり、「脳は主語を理解できない」というのは、「言葉の内容が脳に強く影響するため、ネガティブな言葉は避け、ポジティブな言葉を意識しよう」という実践的な教えと考えるとよいでしょう。
■実体験
嘘のようですが個人的に人生観が全く変わる体験をしています。私自身、自己肯定感は高い方ではないのですが職業柄、利用者さんの可能性を信じて、利用者さんの「できる」を探して、プラス評価をする事を生業とする結果、いつのまにか自分自身の可能性を信じて、自分自身の「できる」を探して、プラス評価をしている事に気付きました。
病棟看護師がしんどく感じる理由はいくつかあります。
1. 業務の多忙さと時間的プレッシャー
受け持ち患者のケアに加え、記録、医師の指示受け、家族対応など、業務が多岐にわたる。休憩が取れない、残業が多いなど、時間的な余裕がない。
2. 精神的・身体的な負担
患者の急変や終末期ケアなど、精神的に負担の大きい場面が多い。夜勤や長時間労働による疲労が蓄積しやすい。
3. 人間関係のストレス
医師、同僚看護師、看護助手との関係性が難しいことがある。患者や家族とのコミュニケーションがうまくいかないことも。
4. 感情労働の負担
常に笑顔で対応しなければならないプレッシャー。患者や家族の感情を受け止めることが求められる。
5. 責任の重さとミスへの不安
小さなミスが患者の命に関わるため、常に緊張感がある。医療安全やインシデント・アクシデントへのプレッシャー。
6. キャリアと働き方のギャップ
理想と現実のギャップを感じやすい。「もっとじっくり患者と向き合いたい」と思っても、現実は業務優先になりがち。
こうした負担が積み重なることで、しんどく感じることが多いです。
看護師がしんどく感じずに働くためには、以下のような工夫が考えられます。
1. 仕事のペースと裁量を持つ
訪問看護のように自分のペースで働ける環境を選ぶ。病棟でも優先順位を意識し、すべてを完璧にやろうとしすぎない。
2. 患者とじっくり向き合う時間を確保する
時間に追われる業務の中でも、患者との関わりを大切にする工夫をする。必要であれば転職を考え、自分の看護観に合う職場を選ぶ。
3. 人間関係のストレスを減らす
苦手な人と適度な距離を保ち、無理に合わせすぎない。職場以外に相談できる人(他の看護師仲間など)を持つ。
4. 生活リズムを整え、身体の負担を減らす
夜勤の負担が大きい場合は日勤中心の働き方を検討する。休息と食事を意識し、体調管理を優先する。
5. 看護の「やりがい」を見つめ直す
仕事が辛くなったら「自分はなぜ看護師をしているのか」を振り返る。「この瞬間が嬉しかった」と思える場面を意識する。
しんどさを感じないためには、「自分に合った働き方を見つけること」が大切です。
準備中