ある利用者さんが、
めまい(眩暈)と強い嘔気により、食事や水分がほとんど摂れない状態となりました。
数日間、食事ができない状態が続いていたため、往診医より点滴指示が入りました。
在宅での点滴治療。
それは、医療処置だけではなく、
「この状態がいつまで続くのだろう」
という不安とも向き合う時間でもありました。
今回は、その時の関わりについて綴っています。
身体症状が強かった期間を、利用者さんは後に、
「地獄の7日間だった」
と表現されていました。
めまいと吐き気により、食事も水分もほとんど摂れない状態。
身体を動かすこともつらく、
「このままどうなるのだろう」
という不安も大きかったのだと思います。
往診医の指示のもと、
皮下点滴を1日500mL実施。
最終的には、8日間連続で訪問する形となりました。
病院であれば、
つらい時にはすぐに医療者へ声をかけることができます。
ですが在宅では、
医療者が常にそばにいるわけではありません。
吐き気が強い時間も、
不安になる夜も、
ご本人とご家族で過ごしていく必要があります。
だからこそ、
「また明日来ますね」
という言葉が、安心へ繋がることがあります。
毎日訪問することは、
点滴を行うためだけではなく、
“見守られている”
という感覚にも繋がっていたのかもしれません。
制吐薬、鎮暈薬、補液を続ける中で、
徐々に症状は改善していきました。
少しずつ食事が摂れるようになり、
以前の生活へ近づいていきました。
現在も慢性的なめまいは残っていますが、
嘔気は改善し、穏やかに過ごされています。
長いようで短かった8日間。
ですが、
利用者さんとご家族にとっては、
とても不安の強い時間だったと思います。
後日、
利用者さんから手作りの感謝状をいただきました。
病み上がりの中、一生懸命作ってくださったことを思うと、
今でも胸が熱くなります。
ですが私たちは、
特別なことをしたわけではありません。
往診医と連携しながら、
訪問看護師として、
「今できること」
を積み重ねていただけでした。
それでも、
「一人じゃなかった」
と感じてもらえたのであれば、
本当に嬉しく思います。
訪問看護では、
医療処置だけではなく、
“在宅で過ごす不安”
にも寄り添うことが大切なのだと思います。
症状がつらい時、
「また明日来ますね」
と言ってもらえること。
それだけでも、
少し安心できることがあります。
今回の関わりは、
在宅療養における“継続して関わることの意味”を、改めて考えさせていただいた出来事でした。
在宅療養では、医療処置そのものだけではなく、「安心して過ごせること」も、とても大切なのだと思います。
今回の関わりは、“また明日来てもらえる安心感”について、改めて考えさせていただいた時間でした。