答えを探すためではなく、
自分の方向を考えるために。
看護師として働いていると、
たくさんの地図に出会います。
知識。
技術。
経験。
資格。
キャリアパス。
どれも大切です。
けれど私は、
訪問看護を続ける中で、
地図と同じくらい大切なものがあることに気付きました。
それが「コンパス」です。
看護の世界には、
たくさんの地図があります。
看護技術。
看護手順。
ガイドライン。
アセスメント。
クリニカルラダー。
キャリアパス。
これらは、
安全に看護を行うために必要なものです。
私自身も、
病棟時代は地図を読むことに必死でした。
正しい看護とは何か。
どうすれば失敗しないか。
どうすれば評価されるか。
地図を頼りに進んでいました。
訪問看護に転職して気付いたことがあります。
利用者さんの人生には、
地図がありません。
同じ病気でも。
同じ年齢でも。
同じ介護度でも。
大切にしているものは違います。
旅行に行きたい人。
家で過ごしたい人。
庭を眺めたい人。
レモンティーを飲みに行きたい人。
何を大切にしているのかによって、
進みたい方向は変わります。
だから、
正解を探しても答えは見つかりません。
訪問看護を続ける中で、
私は利用者さんから多くのことを教わりました。
病気との向き合い方。
老いるということ。
できなくなるということ。
別れということ。
そして、
何を大切にして生きるのかということ。
利用者さんは、
答えを教えてくれたのではありません。
その人にとって大切な方向を教えてくれました。
私はその姿から、
コンパスの大切さを学びました。
訪問看護に転職してきた方へ、
私はよくこうお伝えしています。
「病棟看護学実習や基礎看護実習に戻るような感覚ですよ」
と。
病棟では、
地図を読む力が評価されることが少なくありません。
けれど訪問看護では、
「その人は何を大切にしている人なのか」
を見る力が必要になります。
それは、
看護学生の頃に学んだ看護の原点に近いものだと思います。
私は地図が不要だとは思っていません。
地図は大切です。
知識も。
技術も。
経験も。
キャリアも。
けれど、
地図だけでは進めない場面があります。
そして、
コンパスだけでも進めません。
大切なのは、
コンパスを活かすための地図。
地図を活かすためのコンパス。
その両方を持つことなのだと思います。
病院。
施設。
訪問看護。
地域。
看護師の働き方に正解はありません。
大切なのは、
どこで働くかではなく、
何を大切にして働くか。
このページは、
転職を勧めるためのものではありません。
訪問看護を勧めるためのものでもありません。
答えを探すためではなく、
自分の方向を考えるためのページです。
関連ページ
📖 看護キャリアコンパス(WEB版)
🧭 訪問看護との相性診断
📚 看護転職覚え書
📚 訪問看護覚え書
利用者さんから教わったことを、
次の誰かへ。
🌻