「向いていない」と感じた経験はありませんか。
病棟勤務がつらかった。
訪問看護が合わなかった。
施設では力を発揮できた。
働く場所が変わるたびに、「自分には向いていないのかもしれない」と感じた経験のある看護師さんは少なくないと思います。
そんな時、私たちは「能力が足りないから」「看護観が合わないから」と考えがちです。
しかし、本当にそれだけなのでしょうか。
私自身が気づいたこと
私は病棟勤務で、多重業務や絶えず変わる優先順位に、とても強いストレスを感じていました。
ナースコール。
急変対応。
点滴。
検査出し。
次から次へとタスクが切り替わる環境です。
病棟看護が嫌いだったわけではありません。
むしろ、患者さんと向き合うことは好きでした。
それでも、一日に何度も思考を切り替え続ける働き方は、私には大きな負担でした。
訪問看護になって能力が上がったわけではありません
訪問看護に転職してから、急に優秀になったわけではありません。
知識が一気に増えたわけでもありません。
変わったのは、働く環境でした。
一人の利用者さんと向き合い、一つのことをじっくり考えられる時間があります。
私にとっては、その環境が自分の脳の特性に合っていたのです。
看護観とは別の話
私は長い間、「病棟が合わないのは看護観の問題なのだろう」と思っていました。
でも振り返ると、そうではありませんでした。
看護観は変わっていなかったのです。
変わったのは、自分の脳の特性が活かしやすい環境に出会えたことでした。
私たちは、能力と看護観だけで仕事との相性を考えがちです。
しかし実際には、
「どのような環境なら、自分の脳の特性を活かせるか」
という視点も、とても大切なのだと思います。
人にはそれぞれ得意な環境があります
多くの情報を同時に処理することが得意な人。
状況が次々に変化する方が集中できる人。
一つのことを深く考える方が力を発揮できる人。
相手とじっくり向き合うことで能力を発揮できる人。
どれが優れているという話ではありません。
それぞれに強みがあります。
「向いていない」の正体
もし今、働くことが苦しいと感じているなら、
「能力が足りない」
「看護観が間違っている」
と結論づける前に、一度立ち止まって考えてみてください。
もしかすると、合わないのは仕事そのものではなく、自分の脳の特性と環境との相性なのかもしれません。
自分に合う環境に出会うことで、本来の力を発揮できる人は少なくありません。
答えを探すためではなく、自分の方向を考えるために
看護師の働き方に正解はありません。
病棟にも、施設にも、訪問看護にも、それぞれの価値があります。
大切なのは、「どこが一番良いか」を決めることではなく、
「どこなら自分らしく力を発揮できるか」
を考えること。
看護観と同じように、自分の脳の特性を知ることも、これからのキャリアを考えるための大切なコンパスになるのではないかと思っています。
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