訪問看護の現場からのひとこと

訪問の合間や日々の中で、ふと感じたことを言葉にしています。短い言葉ですが、何か一つでも感じていただけたら嬉しいです。

 

 

「戦友のような存在」


駆け出しの訪問看護師だった頃から、

なぜか当事業所に訪問看護の依頼をくださっていたケアマネジャーさんがいました。

 

高齢を理由に退職されていましたが、

今日、自転車で移動中に

 

「あれ? 〇〇さん?」

 

と声をかけてくださいました。

 

約5年ぶりの再会でした。

 

お元気そうな姿を見ることができて、

とても嬉しくなりました。

 

ケアマネジャーさんは、

サービスの依頼者でもありますが、

 

在宅では、

“依頼する側・される側”だけではない関係が生まれることがあります。

 

利用者さんやご家族を支える中で、

一緒に悩み、考え、

何度も乗り越えてきた。

 

だから今でも、

私の中では“戦友”のような存在として残っています。

 

在宅の看護は、

人とのつながりが積み重なっていく仕事なのだと、

改めて感じた一日でした。

 

 

「見守るという関わり」


あえて手を出さずに見守ったことで、

その人が自分で考え、選び、動き出した場面がありました。

 

以前の自分なら、

すぐに手を差し伸べていたと思います。

 

でも、その時は少し距離をとりながら、

見守ることを選びました。

 

すると、その人なりの方法で状況を整理し、

自分で一歩を踏み出されました。

 

その姿を見て、

支えることだけが看護ではないのだと感じました。

 

支えないことで、

その人の力が引き出されることもある。

 

もちろん見守ることには迷いもありますが、

その人の力を信じる関わりも、

大切な看護の一つだと思っています。

 

 

「支えすぎないという関わり」


在宅で関わる中で感じるのは、

「支える」と同時に、「支えすぎない」ことの大切さです。

 

困っている時、つい手を差し伸べたくなりますが、

すべてをこちらで整えてしまうことが、

その人の生活にとって本当に良いのかを考える場面があります。

 

やってあげることが、必ずしも良いとは限らない。

 

その人が自分で考え、選びながら、

生活を続けていけるように関わること。

 

それは一見、距離をとっているようにも見えますが、

実はとても近くで支えている状態なのかもしれません。

 

「支えすぎない」という関わりも、

在宅看護の大切な役割の一つだと感じています。

 

 

「何気ない会話の中で」


訪問看護でも、

ケアの合間に何気ない会話をする時間があります。

 

その人の日常に触れるような時間。

 

何気ない会話の中で、

その人らしさが見えたり、

関係性が少しずつ深まっていく感覚があります。

 

処置やケアだけではない関わりができること。

それも訪問看護の魅力の一つだと感じています。

 

 

「あいだの時間」


訪問と訪問のあいだの時間。

 

少し座って、

呼吸を整えたり、

次の訪問に向けて気持ちを切り替えたり。

 

忙しさの中にも、

こうした“間”があることで、

無理なく働き続けられているように感じています。

 

病棟とはまた違うリズムの中で働けること。

 

こういう時間も、

訪問看護ならではの好きなところです。

 

 

「“よろしくお願いします”に込められたもの」


「よろしくお願いします」という言葉。

 

何気なく使っている言葉ですが、

そこには「これからも」や「また次も」という意味が

込められているように感じています。

 

一度きりではなく、

関係が続いていくことを前提にした言葉。

 

訪問看護は、継続して関わっていく仕事。

その中で交わされる「よろしくお願いします」は、

とてもあたたかい言葉だと感じています。

 

 

「交わされる“ありがとう”」


訪問看護の現場では、

「ありがとう」という言葉が自然に交わされます。

 

「来てくれてありがとう」

 

「利用していただいてありがとうございます」

 

一方通行ではなく、

お互いに向けられる言葉だからこそ、

そこに温かさが生まれるのだと思います。

 

何気ない一言ですが、

その言葉に触れるたびに、

人をやさしく、少し強くする力があると感じています。

 

 

「見えない時間の中で」


訪問看護は、

訪問している時間だけの関わりではないと感じています。

 

実際にお会いしている時間は限られていますが、

その前後の生活の中にも、

関わりの余韻のようなものが残ることがあります。

 

目に見えるケアだけでなく、

その人の生活の中にどう関わっていくのか。

 

訪問看護は、

そんなことを考え続ける仕事だと感じています。

 

 

「受け取るということ」


訪問看護をしている中で、

「ありがとう」と言っていただくことがあります。

 

その言葉をいただいた時、

「自分はそこまでできていただろうか」と

少し迷うこともあります。

 

でも、その方にとって必要な関わりだったからこそ

生まれた言葉なのだとしたら、

そのまま受け取ることも大切なのかもしれません。

 

関わりの意味は、

自分が決めるものではなく、

その人がどう感じたかの中にある。

 

改めて、そう感じています。

 

 

最後に


現場で感じたことを言葉にしていくうちに、

「どう支えるのか」

「どう向き合うのか」

について考えることが増えてきました。

 

そんな“考え続けていること”を、

別ページにまとめています。

 

 訪問看護を続ける中で考えたこと →

 

 

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